やっぱりサピックス!?
繰り上げ合格発表もほぼ終わり、各塾の中学受験合格実績が出揃う頃になりました。
現時点では、早稲田アカデミーが昨年よりも合格実績を伸ばしているのに対し、サピックスは若干実績が下回っている感じです。
緊急事態宣言中の対応で早稲田アカデミーに流れた生徒がいたことも影響しているのかもしれません。
ただ、難関校に占めるサピックスの占有率はそれほど下がってはいないですが。
さらに、東京・自由が丘にあるSPICA(早稲田アカデミーの運営)の合格実績が凄すぎます。
60名強の生徒数で、開成中合格者が31名と、とんでもない数字です。
サピックスの生徒でもこの塾に通っている生徒がいますし、埼玉とか都外から通ってくる生徒もいるようです。
「上澄みの上澄み」の子供達が切磋琢磨する塾なんでしょうね。
サピックスの万年アルワン(α1クラス)が集まっている、そんな塾でしょうか。
ちなみに我が子は、数年前、サピックスのαクラス生でしたが、このSPICA入塾テスト落ちました。。。
さて、新学年が始まったサピックスは、白金高輪校や大井町校のように、全学年で新規募集停止中の校舎が目立つようです。
小1から入塾できないなんて、びっくりです。
子供の数が減っているのに、サピックス人気は落ちませんね。
ただ、サピックスに対し、
・塾は、やっぱりサピックスよね
・この塾へ入れておけば大丈夫
・できれば御三家合格
なんて、甘い考えをお持ちのお父さんお母さんは、数年経つと、見事に砕かれる可能性があります。
5年生、6年生で、サピックスから転塾、あるいは、中学受験そのものから撤退、ということもゼロではないです。
というのも、我が子3人がサピックスですが、色々なことが分かりました。
まず、αクラスとアルファベットクラスでは、同じテキスト使いますが、授業内容が異なります。
先生もまったく違います。
また、授業中に配られるプリントも、一見、αクラスもアルファベットクラスも同じ内容に見えますが、裏返すと、まったく違う内容だったりします。
サピックスは、正直、αクラス中心に動いていることは否めません。
なので、皆さん(特にお母さん)、我が子が5年生6年生になると、何が何でもαクラスを死守すべく動きます(個別塾など)。
一方、万年アルファベットクラスにいると、授業についていけない、成績が伸びない、親子のバトル、というリスクが高まります。
「どこかに受かればいいのよ」の構えることができるお父さんお母さんは、サピックスでも大丈夫ですが、6年生のお支払いは年間100万円を軽く超えます(130万円以上)。
そして、サピックスは、6年生の1月の授業が弱い気がします。
最後の直前期、難易度バラバラの演習をこなしますが、冬期講習からさらに追い込んで第1志望に受かりたい子には物足りない(最後のひと伸びができない)ということを感じます。
ですから、サピックス6年生の最後の1月は要注意、ということを覚えておいた方がいいと思います。
こんなことを色々と考えて、サピックスなり他の塾なり選択してもらえればと思います。
では、また。
2021年中学入試状況
コロナ禍の中学受験が終盤を迎えています。
驚いたのが、開成の当日受験率が84%ということで、欠席率が16%(192人)と異様な高さ。
結果、実質倍率が3倍を切って、近年にない低さの2.6倍という結果でした。
関西、九州といった東京圏以外の記念受験組が出願したけれどもコロナ禍で上京しなかった、1月合格組(渋谷幕張など)が出願したけれども受験しなかった等々考えられます。
一方で、渋谷幕張の2回目は、合格者をかなり絞り込んだ結果、男子9.3倍、女子8.9倍と厳しい結果となっているようです。
そして、渋谷幕張のように例年よりも若干問題が易しくなったけれども、意外と受験生の得点率が高くなかった、そんな特徴があったようです。
来年は、また従来の難易度に戻るのでしょうか。
今年の問題が来年度の過去問の一つに加わりますが、学校によっては今年の問題をどう判断すればいいのか迷う場面が出てくるでしょう。
また、昨年の高倍率の学校は受験者が減って、低倍率の学校の出願数が増えた、そんな特徴もあるようです。
まだ、今日4日時点で桜が咲いていない受験生もいると思いますが、最後の最後までやり抜いてください!!!
では、また。
渋幕とサピックスの算数
昨年と比べ出願者数が2割減少した渋幕の1次入試の合格発表がありました。
合格者数は682名。
実質倍率は2.4倍と、昨年の3.3倍と比較すると低い倍率となりました。
男子は3.1倍から2.3倍に、女子は3.7倍から2.8倍と、低い倍率で、渋幕の近年では一番低い倍率ではないか、と思えるくらいでした。
2月1日以降の東京・神奈川の私立中でも、合格者を多めに出して実質倍率が低くなるのかどうか、まったく分かりません。
ただ、昨年のように、合格者数をかなり絞り込んで「渋幕ショック」と言われることがなければいいですね。
今年の中学受験は、コロナ禍ということもあって、県外受験を控える、受験校数を減らす等々言われていて、結果、超難関校は出願者数が減少し、難関校や中堅校の出願者数が増えているという傾向(※)が出ていますが、これは、各校のチャレンジ層の動きによって、出願者数に大きく動きが出たのではないか、と思っています。
※ 市進学院の中学入試速報サイトは、ほぼ毎日、出願数状況が更新されているので、参考になります。
したがって、出願者数が減ったからと言っても合格しやすくなる、という訳ではないということだけは言えると思います。
反対に、出願者数が増えたから合格しにくくなる、ということでもありません。
コロナ禍の傾向が来年も継続するのかどうかは、新型コロナウイルスが収束・終息するか否かによると思われ、何とも判断が難しいところです。
話は変わりますが、今年度のサピックスの最近の組み分けテスト等々を見ると、算数がかなり難化していると感じます。
コロナ禍において、オンライン授業期間中の子供達の過ごし方に大きな差があったのだと思います。
それは、できる子はどんどん勉強を進め、自ら勉強できる子は自らどんどん勉強を進め、結果、子供達の間で学力が二極化している、と思います。
算数は、一番点差がつき易いので、なおさら、そう感じます。
なので、サピックス側も、できる子層の差をつけるために、算数の出題を一部難しくしている、そう推測しています。
我が子は、「どんどん」できなかったので、算数が一段と低迷中・・・
ヤバい状態です・・・
サピックスにおける算数は、超できる子とそれ以外の子では、方針を変えないといけない。
大多数の「それ以外の子」は、正答率の高い問題(例えば、正答率50%以上)を絶対に落とさない、それにはどうするか、を追求すべきと感じています。
もう間もなく、今年の「二月の勝者」が誕生します。
その後は、来年の二月の勝者を巡る本格的な戦いが始まります。
では、また。
偏差値動向
サピックスの第4回SOが終わり、来春受験生向けの最後の偏差値表が出ました。
偏差値50以上の主な学校のうち、昨年の最後の偏差値表と比較して数値が動いた学校を見てみましょう。
まずは男子の偏差値動向から。
1月22日
渋幕 64→65
2月1日・午前
麻布 62→61
駒東 58→60
武蔵 58→60
慶應普 58→59
早稲田 58→59
渋渋 57→58
広尾 55→56
早実 55→56
2月1日・午後
巣鴨 59→61
鎌倉 59→60
世田谷 58→59
2月2日
慶應藤沢 58→59
本郷 56→55
明大明治 56→55
攻玉社 55→54
2月3日
筑駒 70→72
海城 61→62
東邦 55→56
2月4日
芝 58→57
サレジオ 55→56
世田谷 48→55
巣鴨 47→54
市川 56→57
続いて、女子の偏差値動向。
1月22日
渋幕 64→65
2月1日
早実 58→59
フェリス 56→55
広尾 55→56
鷗友 49→53
2月2日・午前
豊島岡 60→61
吉祥 56→54
明大明治 56→55
青学 54→55
白百合 55→54
2月2日・午後
香蘭 46→51
2月3日
慶應中 63→64
筑波大附 61→62
鷗友 57→59
東邦 55→56
東洋英和 51→52
2月4日
市川 56→57
浦和明の星 53→55
男子は、筑駒、駒東、武蔵、巣鴨、女子は、鷗友、吉祥、香蘭、浦和明の星といった学校が昨年比で大きく動いています。
特に、鷗友は噂通り凄い人気。
偏差値60台付近の学校を志望していた子達が安全策でランクを下げてきた感じでしょうか。
上記偏差値は、合格率80%偏差値なので、合格率50%偏差値は、この数字から3~4差し引いた数字になります。
今年、自分が6年生の親だったら、保守的にならざるを得ないでしょう。
あまり冒険はしない、わざわざ遠くの学校を選択しない、満員電車通学は避けたい。
リーマンショックや東日本大震災の時以上に保守的になるかもしれないという報道まであります。
しかし、「逆張り」の考え方をする親子がいても不思議ではない。
初志貫徹でやりきった親子は志望校を変えないでしょうし、併願校も変えない。
第一志望校以外の併願校は全部第二志望校。
そんな強気の親子もいるでしょう。
それができるとカッコいい。
我が子次第ってことですかね。
大切なのは、どんな条件下でも、やりきること。
やりきれば、第二志望校でも後悔はないでしょうし。
我が子も、やりきる子で終えることができるかな。。。
すでに出願が始まっている学校もありますが、今年は、併願校の選択だけでなく本番のスケジューリングが大変ですよね。
例年以上に、1月10日の埼玉県の解禁日以降、お子さんは試験当日の疲労が重なると思います。
なので、余裕を持ったスケジューリングをしたいですね。
では、また。
なりすまし報道は、おしまいdeath!
週刊ポスト
今日も、開成高校の不正入学に関して、産経新聞の報道に続き、週刊ポストのネット記事が続いています。
開成保護者は学校側から説明を受けていますが、要は、替え玉受験ではないと思います。
どんな手を使ってでも開成高校に行きたいから、という理由ではなく、超難関校に複数合格した人の権利を使って、合格の権利を捨てるのは勿体ない、なりすまし通学しようというのが事実ではないかと思います。
開成高の併願校は、だいたい筑駒や首都圏の公立トップ高(日比谷、横浜翠嵐、浦和など)。
開成に合格する子はそういう国公立トップ高にも合格する子が多い。
そうすると開成高の入学を辞退する。そういう子が例年何十人もいる。
中学の開成は人気ですが、高校の開成は必ずしも人気とは言えず、合格者の5割~6割程度しか入学しません。
要は、開成高合格者のかなりの数がごっそり抜ける(国公立トップ高に流れる)イメージです。
ですから、定員の1.8倍から1.9倍の合格者を出して、それでも定員に満たないから繰り上げ合格を出して、今年は定員より2名多い102名の入学。
そして、繰り上げ合格候補者は1,2点のところに何人もいる団子状態なので、退学が1人出たからと言って、繰り上げ合格を出そうとすると、同じ点数の子に皆合格を出さないといけないので、1人2人の繰り上げ合格者だけでは済まないのです。
例えば、同じ点数の子が10人いて10人に繰り上げ合格出して、102+10-1(今回の退学者)=111人の入学者。
定員よりも10名多く入学する余裕がスペース的に無いですよ。
高校は、普通の広さのクラスに50人収容ですから。
1,2点のところに団子状態は、受験をしたことがある人、受験生を抱える親であれば、知っていることではないでしょうか。
なので、今回の事件で一人が不合格になったと言える、みたいなことを週刊ポストの記者が言っていますが、極端過ぎますね。
また、今回の退学を受け、別の子に繰り上げ合格を出すのか?という質問を校長にしていますが、1学年の半分が過ぎたというのに、今さら合格通知を出す訳ないでしょう。
定員割れになったから二次募集して繰り上げ合格を出すなら分かりますよ。
まったく、なんか、週刊ポストの記者のレベルが今回知れた感じがしました。
また、当事者の自宅住所を開成保護者から不正に入手して、自宅まで押し掛けるという週刊ポストの記者の無神経さが大問題。
確かに、当事者も相当悪いし、学校側の厳密な本人確認ができていなかったという問題はありますよ。
訳の分からない行動をする人、「その態度、恥を知りなさい!」
では、また。
なりすまし&本人確認
開成高校で、替え玉受験ではなく替え玉入学(「なりすまし」入学が正確?)が発覚して退学になったことがマスコミに知れてしまいました。
というか、マスコミに(小学館)にネタを売った現役の保護者がいたということでしょう。
とんでもない。
長男が同じ学校なので、退学処分になったことは知っており、マスコミ報道されるのは時間の問題だろうと思っていましたが。
今朝から学校の周囲で、マスコミが、教職員、生徒に対してマイクを向けているらしいので、迷惑千万。
どうも、受験して合格した本人ではなく、別の学校を中退した別人がその学校の授業に本人のフリをして登校して部活にも参加していたということらしく。
開成にも合格した本人が現在通っている学校は分かっています。
今回出入り禁止処分になった別人が最初に退学処分となった学校名も分かっています。
本人が今通っているその学校にも居られないでしょうね。
近いうちその学校でも今回の事件がバレてしまうでしょうから。
ただ、別の深刻な問題があります。
この別人の親子の住む住所も小学館は入手して自宅に押し掛けています。
つまり、誰かが、この親子の自宅住所を教えたのです。
恐らく、名簿を小学館に渡した保護者がいるということです。
これはこれで大問題です。
こういう大人が開成の保護者にいる、ということも困ったものです。
誰が小学館にネタ売ってお金もらって、名簿も渡したか、「犯人探し」が始まることでしょう。
面倒なことになったもんです。
数週前、突如、来春の中学受験(東京都)のオンライン受験化に待ったがありましたが、もしかして、こういう背景があったのでしょうか。
その報道を見た時は、既に準備している学校もあったのに唐突だな、と思ったのですが。
そもそも、この別人に、替え玉入学を指示したであろうという親の神経を疑いますが(この別人の将来は絶望的です)、オンライン授業の段階では学校側がそれを見抜けなかったというオンラインそのものが持つ問題も表面化しました。
確かに、一部の学校では、受験当日の本人確認がいい加減(問題を必死に解いている小6生の顔を斜め上から目視するだけ)という話もあります。
試験監督が居眠りしていたり、なんてことも。
試験を実施する学校サイドの、受験当日の本人確認と提出書類の確認が厳密になるかもしれません。
そして、学校側がオンライン受験に及び腰になる可能性も出てきます。
また、来春以降の受験時の本人確認がどうなるのか、とても気になります。
この親子は本当に余計なことをしてくれましたね。
そして、ネタを売った、個人情報も渡した保護者にも一言言わせてもらいたい。
とんでもない奴だ。
小学館から、いくら頂いたのだ。
わびろ!わびろ!わびろ!
では、また。