中学受験は家族の「歴史」です。

本人の意思とは関係なく始めた中学受験。でも、それがいつの間にか家族全員の共通目標となる。だから、中学受験は、家族の歴史の貴重な1ページになるはずです。中学受験真っ只中の皆さんに、何か役に立つ情報を発信していきたいと思います。

大学合格実績

今年は、私立中の学校説明会だけでなく文化祭までオンライン化してしまい、小学校6年生の中学受験の学校選びは本当に大変ですね。

もうほとんど志望校は固まっていると思いますが。

ぜひ、志望校の学校の下校時間帯に、校門近くまで足を運んで生徒の様子を見てみることをお勧めします。

 

 

さて、とある私立中。

オンライン説明会を拝見しました。

 

 

この学校の設備、ICT教育や英語教育は確かに凄いと思います。

そして、帰国生を積極的に受け入れ、彼らに引っ張ってもらう。

新興校ならではマーケティングです。

 

 

帰国生のように英語ができる生徒は、英語+αだけで受験できる難関私立大の合格率も上げてくれます。

そういう子が難関私立大学に複数合格してくれれば大学合格実績の「見栄え」も良くなります。

しかし、国立大は総合力、地頭が強くないと受かりませんし、一人の子が複数の国立大に合格することもありません。

ですから、国立大の合格はシビアです。

生徒の地頭の差が出るといってもいいと思います。

 

 

今回のこの私立中高は、確かに、海外大学には強いです。

偏差値が急に上がったのが、2017年。その時代の彼らが卒業するのが2023年。

あと3年。3年後の大学合格実績が楽しみです。

 

 

この学校だけでなく新興校は、学校説明会のプレゼン力とアピール力に優れています。

今の世の中のニーズをいち早くキャッチし、いかにも親世代にウケそうな施策を打っていますから。

でも、そうして掲げた目標に、現実の指導力が追いついていない学校もあるかもしれません。

 

 

ICT教育だのインターナショナルクラスなどの親の心をつかむ材料はいくらでも作れても、やはり重要なのは、材料ではなく中身です。

これからはアクティブラーニングだ、と言っても、現場の先生の指導力が追いついていない公立学校みたいになると困ります。

 

 

今回、この学校の大学合格実績をあらためて確認してみると、インターナショナルクラスの在籍人数と海外大学合格数はそれほど変わりがない。

それ以外の200人強の生徒の大学合格実績はどうか。

同じような偏差値帯の千葉や埼玉にある共学校の大学合格実績と比較すると、何かが見えてきます。

なので、3年後以降の大学合格実績が楽しみなのです。

 

 

ただ、決してこの学校が悪いというつもりは一切ありません。

親の見極める力が必要だな、と、あらためて思った次第です。

 

 

では、また。