中学受験は家族の「歴史」です。

本人の意思とは関係なく始めた中学受験。でも、それがいつの間にか家族全員の共通目標となる。だから、中学受験は、家族の歴史の貴重な1ページになるはずです。中学受験真っ只中の皆さんに、何か役に立つ情報を発信していきたいと思います。

時間管理

学校の宿題、定期考査の勉強、部活、鉄緑会。

 

私立中高一貫校に通う子は本当に忙しい。親も大変。

 

私が中学生の頃は(ド田舎です)、部活メインでしたから。

 

 

さて、あと2週間ちょっとで夏休みに入ります。

SAPIXでも各学年夏期講習が始まりますね。

 

6年生は、夏休みは無いものと思った方がいいです。天王山ですから。

だから、5年生の夏休みの家族旅行はちゃんとやっておく(笑)

6年生は、夏休みの計画を立てないとどうしようもないのですが、5年生も4年生も、ある程度計画立てて、あっという間に夏休みが終わりを迎えるということがないようにしたい。

 

さらに、6年生以外は、夏休みに、理科、社会に結びつく体験を数多くさせたいですね。

中学入試では、身近なものを考察させる問題が増えているので。

 

 

だから、計画倒れにならないためには、もっと言うと、小さい頃から身に付けさせたいのは「時間管理」です。

 

朝起きて、朝食を食べるまでに、漢字、計算などの「朝勉」を、親の目の届くところでやっているかどうか。

計算問題は時間を計って解いているか。

テレビ、ゲームも時間を本人に決めてさせて、時間が来たらスパッと止めることができるかどうか。

 

 

「時間管理」って、本当に大事だと思うのです。

メリハリ、集中力と、時間管理能力との相関関係。

 

 

私自身、時間管理がなっていないと思うので、我が子には、なおさらしっかり時間を自分のモノにして欲しい。

 

 

大人になってから、「時間にルーズ」で「ダメ人間」のレッテルを、我が子が貼られないようにしたいものです。

 

 

では、また。

開成と日比谷

最近、立て続けに、私立の雄(開成)と都立の雄(日比谷)の両校長先生が本を出版されました。

開成の柳沢先生は、「母親が知らないとヤバイ「男の子」の育て方」、日比谷の武内先生は、「学ぶ心に火をともす8つの教え」。

 

 

柳沢先生は、「あれこれ質問すると、めんどくさそうに『うるせぇ』と吠える男の子にとって、息子の何もかもを知ろうとする母親が『うるせぇ』のです。母親に知られたくない、介入してほしくないことがたくさんあるのに、知ろうとするのが『無理!』。根掘り葉掘り聞かれること自体に、うんざりします。」、「男の子が思春期にさしかかったら、子育ては引き算。これまでとやり方をガラリと変えて臨んでください。子ども扱いしすぎることが、親子の関係を悪化させます。とはいえ、突き放して安心できるほど大人になりきれないのが、この時期の特徴です。どう手放してどう見守るか。その頃合いが、今後の息子さんの人生を決めます。」と説き、具体的に教えてくれます。

 

 

武内先生は、以下の8つの教え(=子どもが伸びる条件)を、学校や親が取り入れれば、言わなくても勝手に勉強し、自ら学びを深めていってくれると説きます。

 ・人間力を高める

 ・よい仲間を与える

 ・知的好奇心を育てる

 ・見過ごさない、見落とさない

 ・把握する

 ・寄り添う

 ・モチベーションを与える

 ・見守る

 

 

思春期の男の子との「間合い」というか「距離感」は難しいですね。

つい、モチベーションを下げるようなことを親はしてしまう。

見守ることができずに、つい親がやってしまう、つい口に出してしまう。

 

 

いい意味で「反省」しました。

 

 

また、開成高と日比谷高の両方に合格して、開成高を蹴って日比谷高へ入学した子が毎学年15人以上いて、その数が増えているという事実をどう捉えるか考えさせられました。

なお、武内先生は、2012年から日比谷高の校長を務めておられるので、V字回復を終えて、そろそろ異動でしょうか。

 

 

いずれにせよ、両校に共通しているのは、「勉強も部活も学校行事も全力で取り組む」という、将来のグローバルリーダー育成を目標とした、文武両道の王道の実現を目指すことにあるかと思います。

 

 

もしも私がタイムマシンに乗って過去に戻れるなら、両方の学校に通ってみたいですね(学力的に無理ですけど…)。

 

 

その前に、我が子を、何事にも全力で取り組む人間に育て上げないといけません。

長期戦です。

 

 

では、また。

やりたいことを見つけよう

5月も最終日、中1の中間考査も終わったことでしょう。

 

 

開成中では高校になると「100傑、裏100傑」といった言葉があるように、現役で第一志望の大学に合格したければ100傑(上位100番)以内に入ろう、裏100傑(下位100番)以内は浪人の可能性あり、みたいな感じで、順位が出てしまいます。

 

 

また、難関私立中では「深海魚」という言葉もあります。

晴れて難関中に入学したにも関わらず、成績が低迷して底を這いつくばっているような状態。

浮上したくても浮上できない。

 

 

何で浮上できないのでしょう。

何で、授業に付いていけないのでしょう。

 

 

それは、入学後、「やりたいことが見つからない」ということが原因の一つにあると思うのです。

特に、「何が何でも○○中」という意識の中、小6時代を勉強一本で勝負してきたお子さんは危ない。

バーンアウト(燃え尽き)を防ぐには、親に責任があります。

 

 

だから、小6の忙しい時でも、何か、中学入ったらやりたいことを少しでもやっておいた方がいい。

中学に入ったらやりたいことを、小6の時から本人にイメージさせておきたいですね。

それが、受験勉強のモチベーションにもなります。

 

 

また、ギリギリで合格した子は入学後頑張らないといけません。

でも、ギリギリの合格でも、やりたいことがあって、授業が学校が楽しくなれば、間違いなく伸びるでしょう。

 

 

ただ、ギリギリ合格だろうが、余裕で合格だろうが、中2の中だるみが危険と言われます。

でも、意外と、中1の成績もその後を左右すると言います。

というのも、小6の2月に合格して約1ヶ月受験勉強から完全解放されてのんびり過ごすと、入学後約1ヶ月半後の中間考査で「裏100傑行き」のチケットをいただいちゃう可能性があるのです(これは学校によって違いますが)。

 

 

そこで、本人が「やべぇ」と奮起するのか、「凹んだまま」遅れを取るのか。

凹んだ後、「深海魚」に進化を遂げることは何としても阻止しないといけません。

 

 

入学後のモチベーションを左右するのは、やりたいことがあるかどうか。

これは親子で欠かせないミッションだと思います。

 

 

親としては、入学後のこともイメージして、我が子と接していきたいですね。

 

 

では、また。

伝統

昨日、開成学園の大運動会が行われました。

 

朝7時10分開会式、閉会式終了は18時過ぎ。

10時間以上も要する「大」運動会です。

 

 

入学したばかりの中1生は、連日、昼休みも放課後も、「馬上鉢巻取り」の練習。

 

 

誰が教えてくれると思いますか?

 

 

高3生です。

 

 

開成に入ると、4月の筑波大付属とのボートレース定期戦応援、5月の大運動会ともに、高3生が中1生を徹底指導してくれます。

 

他の中高一貫校では中々見られない光景だと思います。

 

そして、高3生が、中1生各自に、アドバイス、激励を文字で写真で、その都度伝えてくれます。

 

だから、親の言うことは聞きませんが、先輩の言うことは聞きます(笑)

 

 

そして、運動会本番。

 

1ヶ月前に入学したとは思えないほど、中1生の騎馬が、各自作戦を立てて戦います。

かなり激しいですよ。

 

勝てば先輩が大喜びしてくれ、負ければ、先輩が、俺達の責任だ、とばかりに泣きます。

 

 

開成は、1年中運動会の準備をしている学校だとは知っていましたが、細部までは、入学しないと分かりませんでした。

 

 

昨夜、運動会が終わって帰宅しても、我が息子は、先輩との練習のやり取りノートを見返していました。

うれしかったし、充実してたのでしょう。

 

数年後には、自ら中1生を指導する訳です。

 

 

素晴らしい伝統だなと思います。

 

先生ではなく、先輩が新入生を徹底的に面倒見てくれる。

 

 

そして、明日以降、同じ色の組の高3生に、中1生で、何らかの形でお礼をしたいそうなのです。

 

 

素晴らしい関係だな、とも思います。

 

 

再来春、開成を目指す子供達には、競技そのものではなく、中1生と、高3生との「絆」を意識して見ると、開成学園の良さが一層分かるのではないかと思います。

 

 

たかが運動会、されど運動会。

 

 

では、また。

 

東大行くよりも

各学校の今春の大学合格実績が、各校のホームページで公表されています。

 

 

週刊誌は、東大合格者数、医学部合格者数でランキングを組み、読む側は、それを物差しに高校を勝手にランキングしてしまうのですが、そこは、もう少し深い読み方を。

 

 

確かに、東大や医学部に合格する子を排出する学校は素晴らしいと思います。

しかし、一方で、東大や医学部を目指さない子が合格している大学名を見ると、その学校の底力というか、全体的な学力が高い位置で保たれていると思うのです。

 

 

私立大と国立大の入試が違うのだから比較しても意味がないのかもしれませんが、各科目万遍なく得点力を高めるためにコツコツと努力を積み重ねた子と、3科目とか科目を絞って得点力を高めた子、どちらが将来「花開くか」。

 

 

私は、リベラルアーツにも関係すると思うのですが、各科目ちゃんと勉強してきた子の方が将来伸びると思うのです。

 

 

だから、東大・早慶よりも次のような大学の合格者数を見ると、その学校の底力みたいなものが現れており、東大合格者ランキングとは違う並びになっています。

  東京一工(東大、京大、一橋大、東工大

  旧帝一工(北大、東北大、東大、名大、京大、阪大、九大、一橋大、東工大

そんな比較をされている方がいます。http://d.hatena.ne.jp/u2takada/20170413/p1

中学受験の偏差値が高い早稲田高が低かったり、反対に偏差値はあまり高くない武蔵高が上位に食い込んだり。

面白いもんですね。

 

 

また、私立大は、定員超過が酷いと国からの補助金が削減されるため、合格者数を減らす傾向にあります。

事実、今春の有名私大の合格者数が減少した高校は結構あります。

以前のように偏差値が少し足りなくても早慶に合格するようなことは今後難しくなるかもしれません。

 

 

さて、開成高は、ハーバード大をはじめとしたアイビーリーグリベラルアーツカレッジの名門校などに今春は20名の合格者が出ました(全員現役)。

急増したので驚きです。

今春は、現在の柳沢校長先生が就任した2011年に入学した生徒が大学受験を向かえた年でもありました。

 

 

東大や医学部への合格実績で学校を評価する流れが変わるかもしれません。

本当にできる子は、「東大行くよりも、世界大学ランキングの海外大学へ行こう」という流れが加速するかもしれません。

 

 

我が子は海外に挑戦するのでしょうか。

 

 

では、また。

イベント

私立中の文化祭等のイベントが早くも始まります。

 

入試説明会以外に、文化祭に行きますか?
体育祭に行きますか?
それとも別のイベントに行きますか?

 

まず、候補の学校別に、各種イベント日程を確認して、我が子の塾の授業やテストと重なるかどうかの確認。

我が子と何のイベントに行くか?の確認。

親だけで行くイベントの確認。

 

たくさんあります。

 

そして、我が子が5年生のうちから、時間の許す限り、候補の学校には足を運ぶべきです。

そうすれば、6年生の時に行く時は別の観点から余裕持って足を運べます。

 

さらに、足を運んだ時に、何を重視しますか?
施設?
先生?
部活?
大学合格実績?
雰囲気?
偏差値?

 

それを、親子で、夫婦で、確認すべきです。

だって、我が子を6年間預けるのですから。


昨日、我が子の開成学園のボート定期戦(89年目)がありました(vs筑波大付属)。

入ったばかりの中1の300名、高校から入った高1の100名が、ボート定期戦の応援に行かされます。


入学式直後から毎日、校歌と応援歌を覚えさせられます。

歌詞の意味は分かってないかも。
でも当日は、声出しまくりです。

 

そして、当日、校長先生が、最初から最後までレースを見守っただけでなく、最後まで終始微笑んで生徒を見つめ、最後、高3なので引退するボート選手に対し、一緒に写真を撮りましょうと声をかけておられる。

 

その姿を見て、あぁ、我が子をこの学校に預けて良かったと思いました。

 

校長は、会社で言えば社長です。
会社は社長次第です。
学校も校長次第です。

 

校長がどういう人か、各イベントでよく見た方がいいです。
間違いなく、教育方針、雰囲気に表れますよ。

就活ならぬ、親子で「入活」です。

 

 

では、また。

SAPIXと鉄緑会

長男の開成中での学校生活も始まりました。

 

入学式では、早くも運動会の説明や運動会で使うプロテクターの購入のすすめがあったり、長男がもらってきた配布物の中には、校歌・応援歌が多数収録されたCDがあったり、随所に開成らしさを感じます。

また、開成は始業時間が早いので、家族全員、朝型に切り替えることにもなります。

保護者会では、開成と言えば「放任型」のイメージから、「ある程度の躾」へ若干移行しつつあるとの感想も。

 

 

一方で、長男は、「鉄緑会」という難関私立中の上澄み層だけが指定校枠として無試験で入塾できる「秘密結社」のような塾にも通い始めました。

 

指定校名と指定校別在籍者数はこんな感じです。

 http://www.tetsuryokukai.co.jp/features.html

 

 

親が鉄緑会の説明会に参加すると、今ここで入塾しないと取り残される・・・みたいな感覚になってしまうんですよね(苦笑)。

中1になった4月以降の入塾では、指定校でも入塾テストを受けて合格しないといけないので(指定校生徒でも落ちるケースがあるらしく)。

 

 

でもそこは、冷静に。

鉄緑会の先生と相談して、部活やるのだから1科目だけ。

それでも本人曰く、スピードが速いと。

そりゃそうです、中3までに高校範囲も終わらせてしまうカリキュラムなので。

 

 

鉄緑会も開成中も、SAPIXの奴が多いとのこと。

当たり前ですけど。

でもその分、あまり緊張しないとも。

 

 

難関校にはSAPIX、中堅校には日能研みたいな合格者のボリュームゾーンがあるので、難関校にはSAPIX出身が多いのは当然と言えば当然。

まずは入学、入塾時、同じ塾出身者同士で友達になっていくのでしょうね。

 

 

でも、しかし、中1から鉄緑会に通わせるのは、いいのか悪いのか分かりません。

ただ、理由もなく通わせるべきではないし、学校との両立が難しくなったら、退会すべきであると思います。

 

 

とりとめのない内容になってしまいました。

 

 

SAPIXのαクラス→鉄緑会」のような一定の流れがあるのは否定できません。

それがいいのか悪いのか、親がよく見ていないと、さらに、親が判断してあげないといけないのでしょう。

 

 

では、また。